橋谷田叶(いわき合気道クラブ)内弟子体験記

小林道場での短期内弟子体験
福島県いわき市 合気道東湖塾 橋谷田叶
3月31日~4月3日までの4日間、小林道場の内弟子として過ごさせて頂きました。
この4日間は、今年の夏に参加する、アメリカ・コロラド州デンバーでの滞在に向けての 事前体験、参加資格があるかどうかの確認のためのものでした。正直、とても大変でした。
都会の電車に慣れていない田舎者の私ですが、何度か行ったことのある東京駅はなんな
くクリアし、山手線に乗れました。ところが、西武池袋線への乗り換えで挫折しそうにな
りました。ただ、地図を見るのと歩くのではやはり違います。実際に体験して覚えると思
うので、移動に関しては迷って良かったと前向きにとらえています。また、通りすがりの
方に道を尋ねながら目的地に向かったので、それも自分なりの成長ポイントだと思います。
初稽古、誰も知らない中での稽古に不安を感じていました。ですが、4日間の中で出会
った小林道場の方々は、気さくな方ばかりで、笑顔で話しかけて下さり、不安はすぐに消
えました。幸い、技のやり方も同じで自信を持って稽古に取り組めました。頻繁にはやら
ない剣、杖の練習が毎回あり、自習の時間も毎回設けられていることに驚きました。その
自習時間が後に辛くなってくるわけですが…筋肉痛にも何にもなっていない、万全な状態
の私は、激しく動き回る技(特に入り身投げ)が、とても楽しくて仕方がありませんでし
た。それと同時に、技術の深さ、レベルの高さを見せられ、魅せられました。私には、ま
だまだ出来ないことが多く、自分の未熟さに恥ずかしさと悔しさを覚えました。また、私
もこうなりたいと、これからの目標が見つかり、いままで以上にやる気が満ち溢れてきま
した。自分もこうなれる可能性がある、絶対追いついてみせる、追い越してやるという姿
勢でこれからの稽古に励んでいきます。これが私のターニングポイントとなった気がして おり、とても嬉しいです。
この研修で辛かったことといえば、まだ外が暗い早朝に起きることと、筋肉痛でした。
早起きは、日頃からの心がけ、体と頭にその時間での生活を慣れさせる。起きてから活動
が開始できる状態にするまでの時間を短くすることの練習。これらが必要だと思います。 簡潔に、普段の生活からそうすれば、何も苦にはならないということを実感しました。 筋肉痛は、どんなに動ける人でもなってしまうもの(らしい)です。この筋肉痛が、2
日目以降の私を苦しめました。あれだけ楽しかった技のかけあいも、筋肉痛のせいですぐ
に疲れてしまい、終わり際はいつも死にそうな顔をしていた気がします。しかし、稽古に
無我夢中になっていたこともあってか、途中痛みを忘れることがありました。それほど内 容の濃い稽古だったのだと改めて感じました。 なにも、辛いことばかりではありません。どちらかと言えば私にとって辛いことなどこ
の2つくらいで、あらゆる出来事が全て楽しかったです。たくさん動き汗だくになる稽古、
知らない技を教えてもらうこと、稽古終わりのお茶やお菓子、皆で朝食や昼食を食べに出
かけることなど様々です。航空公園にお花見に連れて行って頂けたことも思い出の1つで す。 研修の中には、先生として子どもクラスのお手伝いをさせていただくこともありました。
元気でやんちゃな子どもたちを見て、子どもクラス経験者の私は懐かしい気持ちでいっぱ
いになり、幼い頃に戻ったような気持ちで、一緒に稽古させて頂きました。自分もあれだ
けわんぱくに走り回っていたはずなのに今の自分はどうしたものかと、少し反省しました。
内弟子としての経験は稽古だけではありません。道場内外の掃除、金曜日の朝食作りな
ど、レジェップさんやヤコブさん、宏美さんに助けていただきながら、こなすことができ
ました。特にレジェップさんには、内弟子の仕事を一から教えていただき、たくさんお世
話になりました。たくさんご迷惑もおかけしましたが、笑顔で接して頂けたこと、丁寧に 教えていただけたこと、本当に感謝しております。ありがとうございました。  土曜日に行われた大崎さんの昇段祝いのパーティーにも参加させていただきました。そ
の場に限ったことではありませんが、いろんな方々の経験談を聞くことができ、有意義な
時間を過ごさせて頂きました。宏美さんには、デンバーについてたくさん教えていただき
ました。多少怯んでしまったのも事実です(笑)ですが、弱音を吐いたところでどうにも ならないので、たくさん稽古させて頂きます。
今回の、長いようであっという間に終わってしまった4日間は、たくさんのことに気づ くことができた4日間でした。  あると思っていた体力がそんなになかったこと、最後にして頂いた100本投げに余裕
でついていくことができず悔しい思いをしたことから、もっと体力をつけなければいけな
いと焦りました。長く走っていられないので、朝早く起きてのランニングもしなければな
りません。徐々に走れる距離を延ばしていく練習をしていきます。私が幼稚園児に見える
ほどの大きい人を投げられるくらいの技術も身につけなければなりません。また、英会話
力です。多少、日本語を話して頂けたのが救いで、あとは笑顔でなんとかなった(?)の
も、アメリカではそうはいかないので、しっかり勉強しなければなりません。私の地元に
は外人さんがほとんどおらず、交流できないのが辛いところですが、耳を慣れさせるため
にも洋楽を聴いたり、洋画を観たり、自分なりに考えて勉強していきます。単語も覚えら
れるよう努力します。たった4日間でこんな状態では、1ヶ月のアメリカなど、行けるは
ずがありません。事前に直すところを見つけられたので、ひたすら努力し続けます。10 0本投げも美しく受け身がとれるよう、日々精進します。
最後に、小林弘明先生をはじめ、小平道場、所沢道場の指導員の先生方、門下生の方々に 深くお礼申しあげます。本当にありがとうございました